奨励賞受賞者講演 第1弾「動き出したバイオものづくり~微生物の無限の可能性を活用する~」

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公益財団法人 川崎市産業振興財団 殿町キングスカイフロントクラスター事業部

第7回奨励賞受賞者から最先端の研究成果と未来への展開を紹介いただきます。

《開催概要》

【開催日時】 2024年2月21日(水)15:00~17:05 
【会場】 Zoom配信
【定員】 200人
【主催】 (一財)バイオインダストリー協会 広報部 大賞・奨励賞事務局

持続可能な社会の実現のためバイオものづくりが注目を集めている。地球生命の誕生と共に出現した微生物は、人の腸内にも共生し様々な機能を発揮するなど、無限の可能性を秘めている。微生物の持つ新規代謝経路や酵素機能の解明が進み、合成生物学をベースに高機能を持つ新規微生物のデザインも可能となってきた。今、微生物を中心とした次世代バイオモノづくりにおいて、腸内細菌の機能を利用した健康増進素材の開発や微生物の新機能を利用した斬新な化学品の生合成によって環境負荷を格段に下げるなどの研究が急速に進んでいる。
2023年度第7回バイオインダストリー奨励賞受賞者三名の先生から、微生物機能活用の分野における最先端の研究成果と未来への展望をご紹介いただく。

《プログラム》

15:00~15:07
  オープニングトーク JBA事務局

15:07~15:44
 「電気化学活性を持つ微生物の生理・生態学的解析とその応用利用」

加藤 創一郎 氏(産業技術総合研究所 上級主任研究員)
私たちのグループでは、微生物の持つ特殊・多様な代謝に着目し、新規代謝機構を有する微生物の発見、代謝機構解明、生態学的意義の解明、およびそれらを利用した環境・エネルギー問題の解決に向けた研究に取り組んでいます。特に注力してきたのが導電性固体と電子をやり取りすることができる電気微生物を対象とした研究です。これまでに①導電性鉱物粒子と微生物の電気化学相互作用、②導電性粒子を流れる電流を介した新たな微生物共生機構「電気共生」、③電気エネルギーを利用し二酸化炭素から酢酸を作り生きる微生物、などを発見してきました。

15:44~16:21
 「腸内細菌を介して免疫機能を調節する食物繊維の発見と疾患予防への応用」

古澤 之裕 氏(富山県立大学工学部医薬品工学科 准教授)
消化管にはおよそ40兆個の腸内細菌が棲息しています。この腸内細菌に異常が生じると、免疫のバランスが崩れ、腸の病気はもちろんのこと、アレルギーや肥満といった全身性の疾患につながることが知られています。我々は、食物繊維の摂取が不足すると、腸内細菌が産生する酪酸が減少してしまい、免疫バランス失調の原因となることを報告いたしました。さらに最近の研究で、多種多様に存在する食物繊維の中から、腸内の酪酸産生菌を増加させ、宿主の免疫機能を正常に保つ食物繊維種を同定しました。

16:21~16:58

「日欧ヒト腸内常在菌叢における最優勢種のハイスループット培養・解析法の開発と応用」
栗原 新 氏(近畿大学生物理工学部 准教授)
日欧のヒト腸内に常在する細菌叢における最優勢80菌種のうち入手可能な60菌種について、GB培地とGAM培地を用いて51菌種(85%)が生育可能であることを示し、これらの菌種および代表的な善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌等)について、96穴プレートを用いてハイスループットに同時に培養可能な系を構築した。さらにこの系を用いて、ヒト腸内常在菌叢最優勢種に含まれる特定の腸内細菌の増殖を促進・抑制する物質・素材のスクリーニングや、ヒト腸内常在菌叢最優勢種のいくつかの代謝産物の産生能を解析を通じたヒト腸内細菌の代謝産物の制御法の開発を行っている。

16:58~17:05
 クロージングトーク

《参加方法》

 【講演会参加費】
  無料

 【お申し込み】

マイページにログイン後、お申込みください。
⇒ https://www.jba.or.jp/login/

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【お申し込み締め切り】

2024年2月19日(月)

※参加者名簿は主催者・講師等で共有いたします。
※参加登録完了後に申込完了メール、前日にリマインドメールを送信いたします。
※セミナーURLは申込完了メールとリマインドメールメールに添付いたします。
※メールが届かない場合は、下記担当者にご連絡下さい。

《詳細》

下記サイトをご確認ください
 https://www.jba.or.jp/event/post_123/